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平井孝幸氏
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
CHO室 室長代理 平井孝幸

2016年1月、CHO室を立ち上げる。同年に実施した多岐にわたる健康経営への取り組みや人事部、産業医との連携が評価され、「健康経営優良法人2017」(ホワイト500)にDeNAが選出。自社だけでなく健康経営を全国に広げるべく、地域や省庁も巻き込んで活動中。

喫煙対策について、DeNAからヒントを得る「健康取り組み五箇条」で進めるDeNA流の健康経営

社員の特性を知ることから
健康経営は始まる

現在、経済産業省が旗振り役として推進している企業の健康経営。多くの企業が取り組みを始めてはいるものの、まだまだ発展途上なのが現状だ。そんな中、2016年1月にCHO(Chief Health Officer)室を設置し、いち早く健康経営に取り組み始めたのが、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)。同社の健康経営を牽引しているのは、CHO室室長代理の平井孝幸氏である。「人材の周りに事業ができると考える当社に取って、人は財産です。社員が健康を損ねることは会社として大きな損失ですし、健康であることで生産性が上がれば、経営にも寄与するはずだ、と考えたのが、健康経営への取り組みのきっかけです」。

全社アンケートを実施すると、約半数の人たちが睡眠に関する悩みを抱え、約7割の人に腰痛、肩凝りなどがあった。さらにメンタル面での悩みや食事をきちんと取っていない社員も目立った。当時人事部所属だった平井氏は、これらの結果を基に、プレゼンティーイズム(出社はしているが生産性が低下している状態を示す指標)の数値を会社に提示して健康経営の重要性を説き、CHO室を立ち上げた。

当初、他社の取り組み内容を自社に導入してみたが、しっくりいかない。それは「DeNAの特性に合っていなかったからでした」と平井氏。手本とした会社の平均年齢が約40歳であるのに対し、同社の平均年齢は33歳。さらにエンジニアを多く抱える会社ゆえ、1日8時間以上座っている人の割合も多かった。そこで平井氏は、自社の社員を分析することから始めた。

「若い社員の中には、健康という言葉自体が嫌いだという人もいるくらい。いかに健康という言葉を使わずに、『気が付いたら健康になっていた』という状況に持っていくかが大事だと思っています。会社のみんなを健康にすることは、当たり前のようで非常に難しいことです。CHOである代表取締役会長の南場は、自分の家族が健康問題を抱えていた経験から、健康の大事さを知っています。南場からも社内報などを通して、健康な心身でいることの大切さを発信してもらっています」

「健康取り組み五箇条」で自走を促す

【図表】DeNA流  健康取り組み五箇条

自社に合った取り組みをすべく平井氏が打ち出したのが、「DeNA流 健康取り組み五箇条」(図表)なる、CHO室の基本姿勢だ。

たとえば3つ目の「Diverse(多様性)」。健康における運動、食事、睡眠、メンタルといった中から、どれか一つでも、その人が興味を持ったことを起点にし、健康を意識したライフスタイルの変化をもたらすことが重要だ。

「そのためには健康を強制するのではなく、自分の判断で自走してもらうことを目指しています」

自走できるようになったら、4つ目の「Sustainable(継続)」を目指す。そのために同社では定期的に健康セミナーや研修を開催。一番人気のテーマは「睡眠」だという。「あらかじめ専門家にヒアリングを依頼し、DeNAに多い睡眠の悩みを抽出してもらい、それに応じて『DeNA流睡眠スキルアップ研修』を行いました。この研修は大好評で、参加者が100人を超える一番人気の研修になりました。今年から始めた、新卒社員向け健康研修にも組み込んでいます」。

5つ目の「Collaborative(連携)」では、近隣施設などとの連携を試みた。たとえば歯科医院との連携では、待ち時間をゼロにしたり、虫歯を防ぐフッ素塗布無料制度などを導入し、好評を得た。DeNA専用のヘルシーメニューを用意してくれた飲食店もある。

同社では現在、エンジニアの職業病ともいえる「腰痛」と「食事」を重点課題とし、さまざまな取り組みを行っている。この約2年の地道な活動により、社員のライフスタイルは、確実に変わりつつあるという。

社員の多様性を認め
時間をかけて進める喫煙対策

もう一つ、健康経営を進めるCHO室に要望が多かったのが、喫煙対策である。同社はカフェと同じ階に喫煙室があり、副流煙が気になってカフェを利用できないという、切実な社員の声もあった。さっそく喫煙者にヒアリングを実施したところ、加熱式たばこを提供してほしいとの意見が多く出た。

「そのときに初めて、加熱式たばこの存在を知りました。社員の健康を考えると、禁煙が第一です。しかしそれでも喫煙を続けるのであれば、リスク低減の可能性のある製品に切替えることをサポートしたいと思いました。また、副流煙対策も座視できない課題だったので、フィリップ モリス ジャパンに相談し、加熱式たばこに関する説明会を行いました」

紙巻たばこから加熱式たばこへ切替える人は、説明会を重ねるごとに増加。そこで次に取り組んだのが喫煙室のレイアウト変更。紙巻たばこと加熱式たばこのエリアを区切り、加熱式たばこのエリアを徐々に拡大した。そのほか、世界禁煙デーに合わせて1週間禁煙チャレンジの自主参加を呼び掛けたり、加熱式たばこ専用デーを実施するなど、さまざまな施策を試みた。

平井氏が常に意識しているのは、自社の文化や働いている人の性質を考慮した上で、ベストな方法を考えること。喫煙者の話を聞くと、たばこが完全にライフスタイルに溶け込んでいる人も多く、いきなり喫煙室をなくすなどの乱暴な行動は、ハレーションを起こす可能性が高い。喫煙者=悪ではなく、喫煙者目線を忘れずに、時間をかけて取り組んでいくことが大切だという。

「禁煙を喫煙者に強いることで、喫煙し続けたいと思っている人が不要なストレスを抱えたり、パフォーマンスが下がってしまっては意味がありません。健康経営を進めていく上でもっとも大切だと思っているのは、社員が生産性を高められるよう、健康面のサポートをすること。今後も社員とコミュニケーションを取りながら、また他企業とも情報交換をしながら、健康経営を進めていきたいと考えています」

【Next】ハーム・リダクションの考え方で成人喫煙者の健康リスクを低減する可能性のある製品を開発
フィリップ モリス ジャパン合同会社
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