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地域を職場にするサテライトオフィス活用した、
新しい働き方改革モデル誕生

企業にとって優秀な人材の確保は非常に重要になっている。もっと働き方の多様性を提示できれば、時間に制限のある人材の登用も可能になるのではないか――。今、東京都が主導する新たな働き方改革モデル事業が、検証のためのモニター企業を募集している。

企業が求める新しいオフィス

 新型コロナウイルスによる外出自粛期間を経て、多くの企業がオフィスの在り方を見直している。『月刊総務』が実施した「オフィスに関する調査」でも、「オフィスの見直しをした」「見直しを検討している」との回答が約7割を占めた。検討中の内訳として1位の「占有面積の縮小」(56.2%)に続いたのが、「コワーキングスペースやレンタルオフィスの契約」(30.6%)だ。テレワークのメリットとしては「通勤時間がかからない」が9割、オフィスのメリットとしては「デスク・空調・備品など仕事環境が整っている」が8割近くを占めている。これらの結果から、企業は検討中の「コワーキングスペースやレンタルオフィス」に、「仕事環境が整っていて」「通勤時間がかからない」という2つの利点を求めているのではないかと推測される。そんな自宅でもオフィスでもない、いわゆるサテライトオフィスに、新しい形が誕生しそうだ。東京都が主導する「多様な特徴・機能を持つサテライトオフィスを活用した働き方改革モデル実証事業」を取材した。

地域のお店で作業ができる「サード・プレイス+」

 「多様な特徴・機能を持つサテライトオフィスを活用した働き方改革モデル実証事業」とは、地域の中に点在するワーキングプレイスを、働き方に合わせて回遊しながら利用することが可能だ。育児や介護中の人、高齢者、障がい者などは、通勤混雑や通勤時間の削減、解消といったものも含め、働く場所、時間に対する制約が少なく、より柔軟性があるほど働きやすくなる。しかしながら、既存のサテライトオフィスは都心部に設置されていることが多く、職住近接を可能とする郊外型のサテライトオフィスの設置があまり進んでいないといった課題がある。その一方で、子育て支援などのサポートを受けながら仕事をしたいといった声や、Wi-Fi 機器等の設定や利用に関するサポートを受けながらサテライトオフィスを利用したいといった多様なニーズに必ずしも対応しているといえない部分があった。
 そこで一般的なサテライトオフィスに+αの要素を加えたワーキングプレイスを検討した結果、カフェやイベントスペースなどの商業スペースの一画をオフィス空間として提供するアイデアが生まれたのだ。 自宅でもオフィスでもない、居心地の良い第三の場所を「サード・プレイス」と呼ぶ。第三の場所としては「カフェ」「コミュニティセンター」などが当てはまるが、この事業のコンセプトは、「サード・プレイス+」だ。「+」部分に、これまでの枠組みを超えた可能性が込められている。利用者のメリットを考えてみよう。
 たとえば、子育て支援が充実しているサテライトオフィスでは、子供が遊べるスペースや遊具を備え、授乳室も完備する。場所によっては専門スタッフによる見守りサービスがあり、子供を見てもらいながら集中して仕事に取り組むことが可能となっている。また、有人型のいくつかの施設では、Wi-Fi やWeb会議ソフトの使用方法がわからないといった場合に、施設スタッフから使用方法等を親切・丁寧に説明してもらい、安心して施設を利用することもできる。
 あるいは「人の気配やざわめきがある方が、仕事がはかどる」という方向きにはカフェの一画を使用したサテライトオフィスの利用がお勧めだ。
 そして、これらの施設は、すべて徒歩圏内に設置されているのが、本事業の特徴だ。もちろん、オフィスであるからにはWi-Fi、電源、複合機、セキュリティなどの必要機能は整備される。利用者は地域を回遊しながら、都合の良い場所を選んで仕事をするのだ。

1人10回まで無料で利用

 新型コロナウイルスの影響を受けた店舗にとっては、空いているスペースの有効活用のほか、新たな客層の開拓が期待される。イベントやセミナーの開催により、地域のコミュニティが築かれ、将来的には地域の活性化につながればいい。企業にはCSRの一環として多様な働き手の採用が求められているが、こうした柔軟性の高いサテライトオフィスの利用が、多様な働き手の雇用拡大に貢献すると考えられる。
 地域密着型のこのサテライトオフィスが実際にどれだけ社会のニーズに応えられるのか。課題を洗い出すためにも、検証が必要ということで白羽の矢が立ったのは三鷹駅周辺エリアだった。11月から来年2月まで、三鷹駅の周辺でさまざまな特徴・機能を持つ複数のサテライトオフィスを活用した働き方改革モデルが稼働する。現在、東京都では利用企業を募集中だ。三鷹駅の近くにある企業、その周辺に暮らす社員が多い企業には、ぜひ参加を検討してほしい。
 11月時点で利用できる施設のリストには、「ZXY(ジザイ)」や「SoloTime(ソロタイム)」などよく知られた一般的なシェアオフィスのほか、子育て支援やセミナーが充実したコワーキングスペース、カフェなどが並ぶ。Webサイトには、キッズスペースや多機能トイレ、Web会議ができるスペースの有無など、各拠点で利用できる設備が明記されているので目的に合わせて選びやすい。対象となるのは、都内在住または在勤で、企業などで働くワーカー。個人事業主も含まれる。事前に企業登録を行い、1人10回まで無料で利用できるという。ただ、体験後はアンケートやインタビューなど、検証に協力することが条件だ。体験した感想や意見が、今後のサテライトオフィスを活用した働き方改革に反映される。

個別ブース・キッズスペースを完備したシェアオフィス「ZXY」(写真上)、乳児室も備えたコワーキングスペース「Breath(ブレス)」(写真左下)、利用者同士の交流会などが行われるカフェ「ハンモック」(写真右下)などが利用できる

 在宅ワークが増えたことで、企業からは従業員のメンタルヘルスを不安視する声が上がっている。『月刊総務』が実施した「メンタルヘルスケアに関する調査」では、「コミュニケーション不足・孤独感」「外出しないことによる閉塞感」をメンタル不調の要因とする意見が多かった。従来のオフィスと異なるユニークな特色がどれほど生産性を向上させるかは、未知数だ。しかし、孤独感からの解放やコミュニケーションの活性化は大いに期待できるのではないか。働く場所に選択肢が増えるのは良いことだ。さまざまな地域にこうした地域密着型のオフィスが展開し、利用者もスペースオーナーも企業も、三方良しの事業になることを願う。そのための課題を洗い出し、一つひとつ解決していくには、多くの参加企業による意見が必要だ。

お問い合わせ

多様な特徴・機能を持つサテライトオフィスを活用した働き方改革モデル実証事業事務局

TEL:03-6823-6430(営業時間:平日10時~18時)
MAIL:info@telework-project.jp

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